日本古来の民家は良質な木材と伝統的な工法で建てられ、頑丈さと美しさを兼ね備えています。また民家はその地域の気候や風土のなかで使い勝手が良く、自然との調和性をも併せ持っています。人々のくらしや行祭事・礼儀作法と深く関わりあう中で、民家は独自の精神性を反映し、文化を形成してきました。
私たちはこれらの日本の伝統的な木造建築技術を今に受け継ぎ、日々のくらしに活用し、そして今一度、「日本人の生活様式」を再考する時期と考えています。そしてこれからご案内する「再生」というさまざまなコンセプトは、それぞれの家が持つ「歴史」や「文化」を大切にし、時の経過とともに住まいを成熟させ、くらしを豊かなものにしていくと考えています。